広かる”里山”発想!いま見直される「アグリフォレストリー」
「アグリフォレストリー」という言葉をご存知ですか。これは、アジア・アフリカなどの貧困地域で多く行われる手法で、林業と農業(ときに畜産)を組み合わせて、そこに住む人たちが、その土地の自然とうまく共存しながら暮らしていけるように、最適な方法を考えるというもの。自然と人間の共存・・・まさに日本の里山のような、共存関係を作るものです。
アグロフォレストリーは、「アグロ」=農業(agriculture)と「フォレストリー」=林業(forestry)をつなげた言葉。
アジアやアフリカの貧困地帯では、森を切って材木や薪として売ったり、森を焼いて、すぐに換金できる農業をしたりしています。しかし、木が無くなり、繰り返し農作物を育て続けた土地は痩せて、だんだん農作物も育たなくなってきます。
そこで、林業と農業、時には畜産などを組み合わせ、土地を最大限に活かしながら、長い時間そこで暮らしていけるようにするのが、アグリフォレストです。
「アグリフォレストリー」の考え方
アグリフォレストリーでは、里山の発想と同じように、まず木を植えて土壌にしっかりと水分を保たせます。植樹には風や砂などを防いで、野菜などの成長を促す意味も。その上で畑作などを行うことで、豊かな土壌を保ちながら、確実に収穫が得られるようにすることができます。
日本のアグリフォレストリーとしては「三富新田」が有名です。埼玉県所沢周辺、江戸時代土地が痩せていた中、川越藩主のもと、森の造成から、農家の燃料提供、堆肥作りを行い、土作りから農業を興し、生活の自給自足を短期間で達成したのです。
不毛の土地も緑に変える力
アフリカなどでは、もともと砂漠のような、作物の育ちにくい不毛の環境の場合も。そんなとろこでも、アグリフォレストリーは有効です。まず、水の少ない場所でも育ちやすい樹木を植林して、地中深く根を張らせ、水分をしっかり保ちながら、落ち葉などで土地に栄養分を補給させる。そこに野菜などを植えることで、不毛の土地も、少しずつ作物の収穫できる緑の土地に変えていける力も持っています。
アフリカでは・・・「サパ」の活用例
アフリカ西部・マリ共和国では、それまで砂漠から吹き付ける強い風で、農業もままならない不毛の地でした。まず、乾燥に強いユーカリの木を、防風林として並木のように育て、その中で野菜類を育てることで、徐々に土壌を改良。樹木は、家屋の屋根の補修にも役立っています。
http://www.bess.jp/forestclub/
知っているようで意外と知らない「里山」
「里山」という言葉は、今ではすっかり浸透しましたが、1960年代、京都大学の教授が発案した言葉。人里離れて、全く人の手の入らない自然=「奥山}と、人口密集地域の貧弱な自然、その間にあって、人の住む「里」に近い自然を里山と呼んでいます。
木があることで水分が保全されて土壌が豊かになり、その土壌で畑作をする。また、木は集落の家の修繕や、薪としても利用される。このように里山には、自然の恵みが循環しているのです。
本日のカウント
本日の歩数:14,479歩
(本日のしっかり歩数3,012歩)
本日の割箸使用量:0膳
本日の餃子消費量:0個
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コメント
はじめまして私は千葉県で貸山林、貸ダーチャの事業をしているものです。新たな山林の活用を模索しています。何かお役に立てられれば幸いです。
よろしかったら下記HPをご覧ください。
http://withlife.iinaa.net/
投稿: ウィズライフ | 2013年8月23日 (金) 19時24分